小児矯正の期間はどれくらい?長くなる原因や計画通りに進めるポイントを紹介
お子さんの矯正治療に対して、「子どもの矯正は何年かかるの?」「いつまでに始めれば間に合う?」と気になっている方はいませんか?
小児矯正は、お子さんの成長速度や症例によってかかる期間が異なりますが、矯正装置を適切に使用して歯科医師の指示に従うことで、治療をスムーズに行える可能性が高まります。
小児矯正では保護者の方の協力が不可欠なため、お子さんと一緒に治療を進めていく意識が必要です。
この記事では、小児矯正にどれくらいの期間がかかるのか、長引かせないためのポイントなどを紹介します。
小児矯正の期間が知りたい方や、お子さんにこれから小児矯正を受けさせたいと考えている方は参考にしてください。
小児矯正にかかる期間の目安

小児矯正には1期治療と2期治療があります。
それぞれにかかる期間の目安は以下の通りです。
1期治療(6歳~14歳頃)
1期治療は6〜14歳頃の子どもに対して行う矯正治療で、治療にかかる期間は約1〜3年です。
顎の成長を利用して上下のバランスを整えたり、歯列の幅を拡大したりして、永久歯が生えそろった際に整った口元になるようサポートします。
1期治療は、乳歯がすべて永久歯に生え変わるまでの期間に行う治療で、この時期のことを混合歯列期と呼びます。
2期治療に向けた土台作りを目的としており、歯並びを細かく整える必要はないため、2期治療よりも期間が短いケースが多いです。
永久歯がきれいに生えそろった場合、それ以降矯正治療を行わなくてもいい可能性がありますが、歯並びに問題がある場合は2期治療へと移行します。
2期治療(10歳頃~制限なし)
2期治療はおよそ10歳以降の矯正治療を指し、治療にかかる期間は約1〜2年です。
永久歯が生えそろったら、正しい位置に生えていない歯や、ズレ・ねじれなどの問題がある歯を改善し、整った歯列を目指します。
2期治療では、成人矯正と同様の矯正治療を行いますが、中高生のあいだはまだ骨が柔らかく、歯が動きやすい傾向があります。
1期治療を行った場合、2期治療が不要になったり軽い治療で済んだりする可能性が高まるため、小児矯正を検討している方は前歯が生え変わるころには一度歯医者に相談するのがおすすめです。
小児矯正の症状ごとの治療期間

ここからは、小児矯正で以下の症状を治療する際にかかる期間を紹介します。
- 上顎前突(出っ歯)
- 下顎前突(受け口)
- 発育空隙(すきっ歯)
- 叢生(八重歯・乱杭歯)
- 開咬(オープンバイト)
- 過蓋咬合(ディープバイト)
治療にかかる期間には個人差があるため、目安としてご覧ください。
上顎前突(出っ歯)
上顎前突は、上の前歯が下の前歯よりも大きく前に出ている状態を指し、小児矯正の治療期間の目安は約1〜3年です。
先天的要因(遺伝)のほか、指しゃぶりや舌癖、口呼吸などの後天的要因によって引き起こされるケースもあります。
小児矯正では、顎の成長を調整したり口腔習癖を改善したりすることで、上顎前突を治療・予防する効果が期待できます。
下顎前突(受け口)
下顎前突は、噛み合わせた際に下顎が上顎よりも前に出ている状態で、小児矯正の治療期間は約半年〜3年が目安です。
しゃくれの原因になり、見た目のコンプレックスにつながる恐れもあるため、早めの相談と治療開始時期の決定が必要です。
場合によっては成長の仕方や口内の状況、口腔習癖などの様子をみながら長期的な観察が必要になります。
骨格の問題による受け口は、大人になってから治療すると外科手術が必要になるケースもあるため、小児矯正での治療が推奨されます。
思春期頃になると下顎が急激に成長する可能性があり、受け口が悪化する可能性も懸念されるため、早めの治療を検討しましょう。
発育空隙(すきっ歯)
発育空隙は、子どもの成長過程で歯と歯のあいだに隙間が生じる状態で、小児矯正の治療期間は約1〜2年です。
永久歯が生える前のすきっ歯は問題ない場合もあり、永久歯が生えそろうことで自然に隙間が埋まるケースが多いです。
反対に、乳歯の時点で隙間なく歯が並んでいる場合は、永久歯が生えるスペースが足りずに歯並びが乱れる可能性が高いため、治療が必要になる可能性があります。
6〜10歳頃になっても隙間が埋まらない場合や、前歯同士のすき間が大きすぎて埋まる可能性が低い場合は治療が必要になります。
叢生(八重歯・乱杭歯)
叢生は、歯列に歯が収まりきらずガチャガチャに並んでいる状態で、小児矯正の治療期間の目安は約6ヶ月〜2年です。
八重歯というと犬歯を想像する方もいると思いますが、八重歯は叢生の一種で、放置することで虫歯・歯周病のリスク増加や噛み合わせのトラブルにつながります。
大人になると、軽度の叢生で約6ヶ月〜1年、重度の場合は治療までに約2〜3年もしくはそれ以上かかることもあるため、小児矯正での治療が重要です。
叢生の原因は歯と顎のバランスの不一致であるため、永久歯が生える前に小児矯正で準備をしておくことで予防が目指せます。
開咬(オープンバイト)
開咬は、上下の歯を噛み合わせた際に奥歯だけが噛み合い、上下の前歯のあいだに隙間ができる状態で、小児矯正の治療期間の目安は約2〜4年です。
遺伝や口腔習癖が関係しており、放置することで発音に影響を及ぼしたり、大人になってからの治療が難しくなったりするため、子どものうちに治療を受けるのが望ましいです。
顎が成長途中の段階で対処することで、矯正治療と口腔習癖の改善を並行して行えます。
過蓋咬合(ディープバイト)
過蓋咬合は、上の歯列が下の歯列を覆って見えなくなるくらいの深い噛み合わせになる状態で、小児矯正の治療期間の目安は約1年半〜3年です。
遺伝や口腔習癖のほか、柔らかい食べ物を中心に食べる習慣がある方がなりやすい傾向があります。
噛み合わせのバランスが悪いため、顎に負担がかかって顎関節症のリスクが高まるほか、下の前歯が上顎の歯茎に接触して炎症や出血を引き起こす場合もあります。
幼児期から口腔習癖の改善や、噛み応えのあるものを咀嚼する習慣をつけることで予防を目指し、1期治療で上下の噛み合わせを調整する治療を行うことが大切です。
小児矯正の期間が長くなる原因

小児矯正の期間が長引く場合、以下の原因が考えられます。
- 矯正装置の使用時間が足りない
- 計画通りに通院していない
- 口腔習癖が改善されていない
- 後戻りが起こった
- 治療中に虫歯が発覚した
それぞれの原因について詳しく解説します。
矯正装置の使用時間が足りない
特に可撤式矯正装置(自分で取り外せる装置)の場合は、装着時間が不足すると矯正効果が得られにくくなります。
1期治療で使用される矯正装置は8時間〜15時間の使用が目安のケースが多いですが、2期治療で使用される装置のなかでも、インビザラインは少なくとも20時間の装着が推奨されています。
多少の付け忘れは効果に影響しない可能性もありますが、装着時間が短くなりすぎると治療期間が長引く原因になるため注意が必要です。
計画通りに通院していない
治療中の通院を怠ると、計画通りに歯が進まずに時間がかかる可能性があります。
矯正治療は、歯がある程度動いたら矯正装置を調整する手順を繰り返すことで、少しずつ理想の歯並びへと近づけていきます。
したがって、治療進捗の確認と矯正装置の段階を進めるために通院が必須です。
予定通りに受診できない場合も放置せず、できるだけ早いタイミングでスケジュールを確保できるようにしましょう。
口腔習癖が改善されていない
指しゃぶりや舌癖などの口腔習癖が改善されていない場合、矯正治療で整えた歯並びや顎のバランスが再び崩れる可能性があります。
例えば、前歯に対して内側に力をかける治療をしている際に、舌で前歯を前に押す癖があると効果が出にくいです。
また、頬杖をつく癖は顎に負荷をかけ、骨格の矯正治療を妨げる恐れがあります。
口腔習癖は、小児矯正の進行に影響を及ぼすだけではなく、矯正装置の破損につながるケースもあるため、癖に合わせた治療が必要になります。
後戻りが起こった
矯正治療で整えた歯並びは、そのままにしておくと後戻りのリスクがあります。
特に小児矯正は成長期に行う治療であるため、顎の成長が早いと位置がずれ、歯並びにも影響する可能性が考えられます。
また、口腔習癖や親知らずの萌出が原因で、整えた歯列が再び乱れるケースもあるでしょう。
矯正治療を行ったあとは、後戻りを防ぐための保定が必要です。
治療中に虫歯が発覚した
小児矯正中に虫歯になった場合、基本的には矯正治療を中断して虫歯の治療を優先的に行わなければいけません。
そのあいだは矯正治療を行えず、場合によっては装着している矯正装置を一旦外す必要があります。
治療がスケジュール通りに行われなくなるだけではなく、矯正装置の再装着のために通院の手間も増えるため、長期化の原因になります。
固定式矯正装置を使用する場合は特に虫歯になりやすいため、ブラッシング指導やフッ素塗布などのメンテナンスを受けるのがおすすめです。
小児矯正の期間が長引かないための工夫

小児矯正をスムーズに行うためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 矯正装置の管理を徹底する
- 保定装置を適切に使用する
- 口腔ケアを怠らない
それぞれの工夫について解説します。
矯正装置の管理を徹底する
矯正装置の装着時間をしっかり確保し、破損があったらすぐに気が付けるように管理しましょう。
お子さんによっては、自主的に矯正装置を装着することが難しいケースもあり、見た目や違和感が原因でむやみに外してしまう場合もあるでしょう。
矯正治療の大切さをお子さんに伝えながら、必要に応じて保護者の方が装着時間を管理することが必要です。
また、矯正装置が破損した状態で使用すると、治療が計画通りに進まなかったり口内を怪我したりする可能性があります。
矯正装置に不具合がある場合は放置せず、早めに歯医者を受診してください。
保定装置を適切に使用する
後戻りによる治療期間の延長を防ぐためには、保定装置(リテーナー)を適切に使用することが大切です。
リテーナーは、動かした歯の位置を固定して後戻りを防ぐための装置で、基本的に食事と歯磨き以外の時間(1日20時間以上)はずっと装着する必要があります。
特に成長期のお子さんは後戻りしやすく、装着を1日忘れることでリテーナーがはまらなくなってしまうケースは少なくありません。
保定期間には個人差がありますが、数年かかることがほとんどです。
リテーナーの調整や作り直しには追加費用がかかる可能性もあるため、適切な方法で大切に使用しましょう。
口腔ケアを怠らない
虫歯になると矯正治療にかかる期間が長引くため、口腔ケアにより力を入れることが大切です。
歯に直接取り付けるタイプの矯正装置を使用している場合、歯と装置のあいだに歯垢が溜まりやすく、虫歯のリスクが高まるため、いつもより入念に歯磨きをする必要があります。
磨く部分を手鏡で確認しながら、必要に応じて歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどを使用して歯ブラシが届きにくいところまで丁寧に磨きましょう。
小さなお子さんの場合は、歯科医師の指導で適切な歯磨き方法を身につけながら、保護者の方の確認や仕上げ磨きが必要になる場合もあります。
まとめ
小児矯正でかかる期間は、お子さんの顎・歯並びの状態や成長速度によって異なります。
ただし、矯正装置の管理不足や虫歯などによる矯正期間の延長は、工夫次第で予防を目指せるため、お子さんをサポートしながら一緒に治療を進めることが大切です。
むさしの矯正歯科医院では、デジタルレントゲンを使用した被ばく量の少ない検査をもとに、患者様に適した治療方針を決定いたします。
痛みや歯を削る苦痛を軽減した治療を行うことで、お子さんが楽しく通院できる環境を整えております。
大人の矯正や目立たない矯正にも対応しておりますので、親子で通える矯正歯科医院としてぜひご利用ください。